《ブラインシュリンプエッグについて》
孵化後の稚魚に不可欠な初期飼料としてほとんどの愛好家が使用するブラインシュリンプエッグ。
・「使い方がよく分からない」
・「湧き(孵化率)が悪い」
・「孵化までに時間が掛かる」
などなど、多くの質問を受けます。
ベテランブリーダーの方でも「今まで通りやっていたが、今年は孵化率が悪い」と、嘆く方もおります。
ブラインシュリンプも年々、品質が変わってきておりますので、当然、このようなことがあります。
近年、ブラインの品質は確実に低下しております。断言できるほど明確です。
※孵化率の悪さは一昨年(2007年)あたりから顕著に表れております。
※数年前までは「孵化率95%」という商品が当たり前のように流通しておりましたが、現在では多くの商品が「孵化率85%」と言うのが現状です。
※あわせて「卵」自体も弱体化しております。孵化率の悪さはこれをふまえた上でカバーしてください。
実際に当店にも「湧きが悪い」というクレームがあり、返品していただき、確認させていただきましたが
当店では全件、問題なく孵化を確認出来ております。お客様側で孵化方法に問題があったことを確認しております。
■主な失敗の原因
・「ブラインを大量投入」
・「十分な光を確保できていない」
・「保存の仕方に問題有り」
などなど・・・。
一昔前であれば、上記のような状況でも上手く孵化していたかも知れませんが、それは孵化率95%の時の話です。
卵の耐性も強かったため、多少の難があっても上手く湧いておりました。
対策として下記の事を注意して実践してください。
※卵の投入量:水1リットルに対し 卵1グラム
※塩分濃度:3%(水1リットルに対し 塩30グラム)
※過密に卵を攪拌させると孵化率が極端に低下しやすいです。孵化器の容量は出来るだけ大きなものを使用してください。
※照明時間は24時間。一般的なランプ(20〜40W)を50cm以内で照射して下さい。
※エアーレーションで塩を含んだ飛沫が上がりますので必ず照明器具には防水、防塩対策をして下さい。
※孵化器が大きい、水深がある場合はメタハラなど強い照明を用いてください。
※保存は未開封、開封を問わず「冷蔵」で保存して下さい。
※外気に触れると水分を吸収し、孵化率低下に繋がります。
※以前は「冷凍」での保存が主流でしたが、卵の弱体化もあり、冷凍では孵化率が低下します。
※近年のブラインは「幼生の色が薄い」という事もあり、「孵化率が悪い」と感じる方も多いようです。
※光を当ててしっかりと「湧き」を確認して下さい。
上記を良く確認し、ブラインシュリンプをしっかりと孵化させてください。