金魚一道 Uのらんちゅう仔引き計画

ほとんどらんちゅうの仔引き経験がない 金魚一道 U による 冬眠明けから品評会エントリーまでの戦いの記録。

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ショパールの新しいアルパイン イーグル サミット コレクション。

本日、ショパールはドバイウォッチウィークにてアルパイン イーグルの珠玉のラインナップを発表した。ドバイに行ったことはないが、史上初の7つ星ホテルを生み出した国にふさわしい宝石のようだ。少なくとも私のなかのドバイは、金無垢に宝石を施した時計、ロビーに噴水がある巨大で豪華なホテル、ロールス・ロイス ファントムなどがイメージされる。

新しいアルパイン イーグル サミットの時計は直径41mm、エシカルな18Kイエロー、ホワイト、ローズゴールドで用意(豊富なオプションに感謝)。

本新作の焦点はふたつ。ひとつ目はベゼルにサファイア、ツァボライト、スペサルタイトを含む、カラフルなバゲットカットの宝石がセッティングされたこと。もうひとつは、スイス・ヴァレー州にあるジナル氷河にちなんで名付けられた、“ジナルブルー”ダイヤルがデビューしたことだ。

ショパール アルパイン イーグル サミット
ジナルブルーは写真だと虹色に見え、ロレックススーパーコピーn級品バイオレットとブルー両方の色合いを反映している。光沢があり、まさにクジャクのようだ。そのツートーンの色合いは、ベゼルにセットされたジェムストーンのグラデーションでも表現される。文字盤はアルパイン イーグルのすべてのモデルと同様、深いテクスチャーを維持。このコレクションはほかに、PVD加工を施した“ゴールデンピーク”、“ヴァルスグレー”、“ドーンピンク”といったダイヤルカラーもラインナップした。

各モデルにはCal.01.15-Cを搭載。透明なサファイアクリスタル製シースルーバックをとおして見える、自動巻きのショパール自社製ムーブメントは、COSC認定も取得している。また完全に巻き上げると、最大約60時間のパワーリザーブを発揮。さらにすべてのモデルにストップセコンド機能も搭載している。

(宝石の)価格は想定の範囲内であり、WGとYGモデルは1250万7000円、RGは1136万3000円(すべて税込)の価格がつけられた。

我々の考え
ショパール アルパイン イーグル サミット
別の日も、そして今日もまたレインボーが出た。まあ、これは厳密にはレインボーではないが。ポイントは、ショパールはカラーや宝石を少し刺激的な方法で取り入れているところだ。たとえ宝石に興味がなくとも、ジュエリーのノウハウが時計製造のカテゴリーに取り入れられていることは間違いない。社内でのクロスオーバーを見るのはいつも楽しい。私は、これらの特定のモデルに日付機能がないことに気づいた。これは同モデルがもう少し華やかであるべきだという考えを補強するものである。ただ私はダイヤモンドをセットしたコンプリケーションを楽しんでいるので、それはもったいないと思う!

確かに華やかな色合いはいい。ジナルブルーは通常、私が嘲笑するタイプのマーケティング戦略的なネーミングであるが、私はショパールブランドとアルプスとの結びつきに心から共感している。ショイフレ一家と話したことはあるだろうか? 彼らはアルプスを愛しているのだ。

しかしここで、なぜ41mmなのかという疑問が残る。これは昨年登場したYG製のアルパイン イーグル(ニューヨークで先行販売)の既視感を感じた。宝石がセットされた大ぶりな時計は汎用性があるのでありがたいが、ただもう少しサイズの幅が欲しい。36mmとかどうだろう。答えを追求し続けるしかない!

基本情報
ブランド: ショパール(Chopard)
モデル名: アルパイン イーグル サミット(Alpine Eagle Summit)
型番: Ref.295363-0002(ゴールデンピーク)、Ref.295363-1007(ジナルブルー)、Ref.295363-1008(ヴァルスグレー)、Ref.295363-5013(ドーンピンク)

直径: 41mm
厚さ: 9.7mm
ケース素材: 18Kエシカルイエローゴールド、ホワイトゴールド、ローズゴールド
文字盤: イーグルの虹彩に着想を得た型打ちサンバーストモチーフのゴールデンピーク、ジナルブルー、ヴァルスグレー、ドーンピンクのブラス製(すべてPVD加工)
インデックス: アプライドとバゲットカットダイヤモンド
夜光: あり、スーパールミノバ® グレードX1
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: テーパー形状の18Kエシカルゴールドブレスレット、トリプルフォールディングバックル

ショパール アルパイン イーグル サミットに搭載されたCal.01.15-C
ムーブメント情報
キャリバー: Chopard 01.15-C
機能: 時・分・センターセコンド(ストップセコンド機能)
直径: 28.8mm
厚さ: 4.95mm
パワーリザーブ: 約60時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 31
クロノメーター: あり

価格 & 発売時期
価格: WGとYGモデルは1250万7000円、RGは1136万3000円(すべて税込)
限定: ショパールブティック限定

  • 2009年01月24日(土)13時46分

カルティエのサヴォアフェールは、すべてそのデザインのために存在する。

ウォッチメーカーとして培ってきた製造技術でさえも、このメゾンは自らの審美眼にかなう時計やムーブメントを生み出すことを主な目的としてしまう。顕著な例が、近年増えているスケルトンウォッチたちだ。

カルティエ「TIME UNLIMITED」。10月1日、最終日まで大盛況のうちに幕を閉じた近年最大のカルティエ ウォッチイベントは、ファンならずともメゾンの時計の魅力を発見する機会となっただろう。ありがたいことに僕もその一役を担わせていただき、クロノス日本版編集長の広田雅将さんと実施している「コノサーズトーク」の公開動画収録を、会期最終日に江口洋品店・時計店オーナーの江口大介さんをお招きして行った。以下から動画も確認できるので、イベントのサマリーとしてもぜひご覧ください。

「TIME UNLIMITED」をとおして、カルティエのウォッチメイキングの軌道を俯瞰する
このイベントは示唆に富んだもので、大まかには4つのゾーンに分かれてカルティエ ウォッチについての理解を深めることができた。まずは歴史を体感できるムービー、スーパーコピー時計代表的デザインの時計展示、4つのピラーとなるコレクション、そしてラ・ショー・ド・フォンでのウォッチメイキングを学べるコンテンツが用意されていた。僕は、やはり時計の実物展示に最も多くの時間を費やして見学したのだが、カルティエがウォッチメイキングにおいてどういう変遷を辿ってきたのか、企業としてどういう時期にどんな時計が製造されてきたのかを俯瞰することを試みた。カルティエ ウォッチは、1904年のサントスに始まり、1917年のタンクで明らかにユニークな時計づくりのスタンスを確立する。当時メゾンを率いていた3代目当主ルイ・カルティエが、自身の腕時計への熱の高まりを思いのままに表現していったのが最初期で、これは1940年ごろまで続くいわばヒストリーの序章にあたる。この時代のテーマは端的にいうと、「アール・ヌーヴォー的豪奢なものからの脱却」であり、ミニマルさを堅持しつつ、貴金属を折り曲げ、叩いて成形していくジュエラーとしてのケース加工技術がカルティエデザインを実現する要だった。当時の生産数は多くて年間100本台、現存するものとなるとさらに数が少なくなる。実は「TIME UNLIMITED」で目にできたもののなかには、オークションピース級の時計も含まれていたのだ。

ルイ・カルティエ後の激動の時代
さて、ルイ・カルティエ後の第二章は本当にざっくり分けると1960年代〜2000年代を指すことになるだろう(1950年代はほとんど目立った動きがなかった)。別会社として存在していたロンドン、ニューヨーク支店で独自のデザインが生まれたり、カルティエの経営権が創業家から移ろって一時大量の“安物・偽物タンク”が出回ったりと、激動の時代を迎える。

そこから1972年、ジョゼフ・カヌイ率いる投資会社の元で再建が図られ、1973〜1985年のルイ カルティエ コレクション、1998〜2008年のCPCP(コレクション プリヴェ カルティエ パリ)で、ルイ・カルティエ時代を思わせるシェイプを持った時計たちが甦った。カルティエが有する豊かなヘリテージの価値を十分に理解していた経営陣は、70年代から展開されたマスト タンクなどマス向けの商品も生み出す一方で、メゾンらしい希少なクリエイションを継承することを忘れなかったのだ。

「TIME UNLIMITED」で展示されたヘリテージピース

60〜70年代に誕生したユニークなモデルたち


70年代のサントス デュモン


1978年初出のサントス ガルベ


PARISダイヤルを備えた、70〜80年代のタンク ノルマル


極薄のサントス デュモン エクストラフラット


CPCPで発表されたトーチュ


トーチュにはデュアルタイムも存在した


2008年に生産されたタンク フォル。250本限定


CPCPのタンク アシメトリック

「サントス ドゥ カルティエ」を見る

アンディ・ウォーホルやイヴ・サンローラン、モハメド・アリらがこぞってカルティエのタンクを着用して、一気にプレミアムな時計としてのの地位を確立したのも包括的な戦略の賜物だ。便宜上、第二章としたこの半世紀近い時期は、ここだけでいくつものチャプターに分けられるのだが、本稿でお伝えしたい第三章に行き着きそうにないので今回は割愛させていただく。ともあれ、現代にカルティエ ウォッチを繋いだ激動の時代であり、アイコンであるタンクもサントスも第二章での成功なくしては失われていた時計だっただろう。

2001年、カルティエマニュファクチュール設立から始まる新章

サントス ドゥ カルティエ

Ref.CRWHSA0015 462万円(税込) SSケース(LMサイズ)、47.5 x 39.8mm、手巻き。

やっとたどり着いた第三章は、2001年以降のモダン・カルティエの時代。そう、メゾンがマニュファクチュールを設立した年から始まる物語は、外装の巧みな製造技術でウォッチメイキングを確立したカルティエが、ムーブメントまで内製化を図って何をなそうとしているかが軸になる。2000年代の時計業界は、ETAのエボーシュ提供問題によりムーブメントの自社製化が盛んになった時期であり、自社製=価値が高いという図式も確立された時代だ。実際は、一概にそんなことは言えないのだが、とにかくブランディングのための「インハウス」が各所で踊り、何をもって自社製とするのかは現在でも続く論争のタネにもなっている。

とはいえ、カルティエは違った。根強い開発の結果、2010年にCal.1904 MC、2015年にCal.1847 MCを生み出すのだが、それにとどまらず、2009年より「オート オルロジュリー」コレクションの展開をスタート。文字通り、ハイエンドウォッチメイキングの分野に乗り出したのだ。カルティエといえばメンズ用腕時計の始祖という印象も強いが、文字盤やムーブメントが浮遊しているように見えるつくりが特徴のミステリークロックの製作でも有名。複雑な輪冽構造を開発する技術力を、あくまでデザイン的な驚き、優美さのために費やすのがカルティエ流なのだ。

このスタンスは、オート オルロジュリーコレクションでも遺憾なく発揮され、ミステリークロックを腕時計で実現したロトンド ドゥ カルティエ アストロミステリアス(2016年)や、昨年大きな話題呼んだマス ミステリユーズなどはその最たる例と言える。そして、その一方で近年のカルティエが注力するムーブメントのスケルトナイズこそが、マニュファクチュールを設立して以降のカルティエがたどり着いたお家芸なのではないかと考えている。僕がいま、何より熱狂しているのも、カルティエのスケルトンモデルであったりもする。

カルティエが自らのクリエイティビティを具現化するために、あらゆる分野のサヴォアフェールを内製化したことは自明だ。何しろ、およそ1200人の従業員が働く、ラ・ショー・ド・フォンのマニュファクチュールはスイスでも最大級で、ここではケースや文字盤、各パーツの製造、なかでも針の青焼きや風防の製造まで、とにかくウォッチメイキングにまつわるほとんどのことを担っている。ムーブメントの設計もここで行うことができ、さらにはメゾン・ド・メティエダールという60人前後からなる専門部隊が宝飾のセッティングやエングレービング、エナメル装飾に至るまでを担い、ハイエンドウォッチメイキングを実現する機能までを備える。古くからマニュファクチュールの付近にあった適し的な建物をカルティエが買い取り、2014年にリノベーションしたところに居を構えている。

カルティエのような大企業で、これほどまでに内製化率の高いウォッチメーカーはスイスでも異色の存在だろう。何しろ、デザイン部門とハイエンドまで揃えた時計師たちが一箇所に集まることで、緻密なやりとりが可能になる。それも、何度もコミュニケーションを繰り返すことで、現在のカルティエが理想とするデザインを体現していくのだ。ムーブメントの構造がその審美性に多大な影響を与えるスケルトンムーブメントの場合は、なおさらこのプロセスがクオリティに大きな影響を与えている。

  • 2009年01月14日(水)15時21分

ショパールのアルパイン イーグルが新たな領域を開いた。

ハイジュエラーとして培った美的感性やノウハウを注ぎ、文字盤やジェムセッティングで独自の世界観を展開する。マニュファクチュールのウォッチメイキングと結びつくとともに、次世代への責任も見据えた美しさは唯一無二の輝きを放つ。

もはや周知のことかもしれないが、アルパイン イーグルは2019年に登場した。その前身は1980年に発表されたサンモリッツである。これは現在、共同社長を務めるカール‐フリードリッヒ・ショイフレ氏が、父であり、当時の代表だったカール・ショイフレ3世を説き伏せ、メゾン初のステンレススティール製スポーティウォッチとしてデザインしたもので、この成功とともに自身の代表作となった。そして次世代を担う立場として、この伝説的アイコンウォッチに注目したのが息子のカール‐フリッツ氏だった。おもしろいことに、不安視する父に対して意外にも積極的に相談に乗ったのは祖父だったそうだ。かくしてオーナー家3代に渡るウォッチメイキングの情熱がここに結実したのである。

アルパイン イーグルはサンモリッツをモダンに解釈したデザインをベースとしつつ、文字盤にはイーグルの虹彩を思わせる繊細なパターンを施し、シャープな面取りで仕上げた一体型ブレスレットにはアルプスの岩盤を思わせる質感が与えられた。スイスの大自然への思いを宿し、そこには時計メーカーとしてだけではなく、ハイジュエラーとしての美に対するこだわりと洗練の技がいかんなく注がれている。2020年にはクロノグラフモデルを投入し、スーパーコピー時計 代引きデビューから数年のあいだに高振動キャリバー、フライングトゥールビヨン、そしてスモールセコンド表示を備えた極薄型モデルとバリエーションを広げ、アルパイン イーグルはメゾンの新たなアイコンとして確立した。そして、その新境地を開くのはハイジュエラーとしての繊細な色彩感覚だ。

マニュファクチュールとハイジュエラーの邂逅

ショパールの歴史を改めて振り返ると、1860年に時計師ルイ-ユリス・ショパールがスイスのジュラ地方にあるソンヴィリエで創業した工房に遡る。その高い技術と品質からヨーロッパの王侯貴族に愛用され、1937年にジュネーブへ移転したのちも着実に名声を得ていくが、1960年代、ポール-アンドレ・ショパールの時代には後継者が途絶えたことで存続の危機に陥る。これに手を差し伸べ、ショパールの経営を引き継いだのがドイツの老舗ジュエラーとして名を馳せたカール・ショイフレだった。

カール・ショイフレは1904年にドイツのプフォルツハイムで会社を創業し、ジュエリーウォッチはじめ、ペンダント、メダル、ブレスレット、ブローチといったアクセサリーにアール・ヌーヴォーに着想を得たフローラルのモチーフで人気を博した(ちなみに彼はエスツェハ/Eszehaというブランド名で販売した)。戦後、家業を継いだ孫のカール・ショイフレ3世は、金細工職人であると同時に優秀な時計職人でもあり、本格的なウォッチメイキングの確立を模索していた。ポール-アンドレ・ショパール、そしてカール・ショイフレ3世との出会いは互いにとって好機であり、大きな転換点になったのである。

1976年にハッピーダイヤモンドを発表し、ムービングダイヤモンドはジュエリーウォッチの世界に革命をもたらし、ショパールの名は時計の世界に一躍広まった。それから2年後には自社内に独自の合金生産のできる鋳造工場をいち早く設立し、ジュエリーと時計の開発製造における垂直統合化を果たした。そして今では毎年カンヌ国際映画祭において、レッド カーペット コレクションの新作ハイジュエリーが世界の注目を集めるほど、ジュエラーとしてのショパールの名は世界的に知れ渡っている。そう、ショパールのアイデンティティを支える根幹には、時計メーカーとして、そしてジュエラーとしての歴史があり、このふたつの歴史を持つことがショパールのウォッチメイキングにも大きな影響を与えていることを忘れてはならない。

アルパイン イーグルには、自社で金を鋳造するゴールドファウンドリを持つ強みを生かしてフルゴールドモデルも豊富に揃う。だが、イエローゴールドモデルのラインナップはそれほど多くない。左:自動巻き(Cal.Chopard 01.01-C)。COSC認定クロノメーター。18KエシカルYGケース&ブレスレット。41mm径。厚さ9.75mm。100m防水。時計の詳細はこちら。右:自動巻き(Cal.Chopard 09.01-C)。COSC認定クロノメーター。18KエシカルRGケース&ブレスレット。36mm径。厚さ8.4mm。100m防水。時計の詳細はこちら。

ショパールのハイジュエラーとしての自負はモノづくりばかりでなく、素材そのものにも向けられた。2013年に責任ある調達を目指すフェアマインド認定のエシカルゴールドの採用に着手し、3年後にはすべての製品において100%エシカルゴールドの使用を宣言。さらに2019年に発表したアルパイン イーグルではリサイクルスティールを70%含有するルーセントスティール™を採用しているが、そのリサイクル率はすでに80%を超えており、2025年までに90%以上の達成を掲げている。また、2023年末までにアルパイン イーグル含むすべてのSS製ウォッチにルーセントスティール™の使用することが決定している。

さらにこの責任ある調達の精神はメゾンで使用されるダイヤモンド、プレシャススストーンにもおよぶ。たとえば、ショパールで使用するすべてのダイヤモンドは、いわゆる“紛争ダイヤモンド”ではないことが証明されたキンバリープロセス認証を受けたもの、加えて原産地が特定できないものや、認証制度の未実施国や地域からのダイヤモンドを売買しないことを義務付ける自主規制を敷き、調達先のトレーサビリティが可能なものだけが使用される。

こうした取り組みは、持続可能性のある社会の実現に向けたメゾンとしての使命であり、サステナブル・ラグジュアリーへの旅として長期的なプロジェクトに位置づける。ショパールにとって、それは時を超越する真のラグジュアリーの追求なのである。

ナチュラルな美しさを引き出す、洗練の美学と熟練の技の世界

ジュエラーとしてのショパールの存在を際立たせているのは、共同社長であり、ハイジュエリー部門を統括するアーティスティック・ディレクター、キャロライン・ショイフレ氏が提唱する“ナチュラルな美しさを引き出す”ことを主眼に置いたスタイルである。
「宝石には本来備わった美しさがあります。ジュエラーがすべきことは、過度に手を加えずそれを引き立てること。シンプルなデザインのなかでこそ、彼らの卓越したスキルが発揮されます」

ショパールのジュエリーは、この彼女の感性をもとにデザインされ、ジュネーブのメイランにある本社内に設けられたハイジュエリーアトリエから生み出される。このハイジュエリーアトリエは極めて秘匿性が高いため、どれほどの経験を持つ職人がここでの作業を担当できるのかは明かされないが、キャロライン・ショイフレ氏のアイデアとスケッチがデザイナーへと渡され、その後ワックス彫刻職人や鋳造職人、宝石職人、細工職人、ジェムセッター、研磨職人など、同アトリエが誇る多くのアルチザンたちの芸術的な技巧を経て徐々に形作られていく。

左:アルパイン イーグル 41 XPS モンテローザピンクダイヤル Ref.298623‐3001 335万5000円(税込)
中:アルパイン イーグル 41 パイングリーンダイヤル Ref.298600‐3014 232万1000円(税込) ※ショパールブティック限定販売
右:アルパイン イーグル 41 アレッチブルーダイヤル Ref.298600‐3001 211万2000円(税込)
拡大するアルパイン イーグルのバリエーション。すべてルーセントスティール™モデルだが、繊細な表情のダイヤルの存在が際立つ。左:自動巻き(Cal.L.U.C 96.40-L)。COSC認定クロノメーター。ルーセントスティール™ケース&ブレスレット。41mm径。厚さ8mm。100m防水。時計の詳細はこちら。中&右:自動巻き(Cal.Chopard 01.01-C)。COSC認定クロノメーター。ルーセントスティール™ケース&ブレスレット。41mm径。厚さ9.7mm。100m防水。時計の詳細はこちらとこちら。

ラグジュアリースポーツと呼ばれるジャンルは、現代において主流の人気スタイルであり、各ブランドが揃えている。だがアルパイン イーグルがそのなかでも一線を画すのは、前述のとおり、サンモリッツという連綿と続く名作のDNAにモダンな感性を吹き込んだスタイルが評価されているのはもちろんのこと、ナチュラルな美しさを引き出すというジュエラーとしての美学が同時に打ち出されているからにほかならない。その本領が発揮されているのが、新作アルパイン イーグル サミットでの豊かな色彩表現といっていいだろう。

  • 2008年10月28日(火)15時13分