ほとんどらんちゅうの仔引き経験がない 金魚一道 U による 冬眠明けから品評会エントリーまでの戦いの記録。
H.モーザーの新しいストリームライナーに見覚えはないだろうか? それもそのはずで、洗練されたラインとデザインのヒントは、20年代~30年代の高速列車から得たものであり、モーザーの一体型ブレスレットの特徴として受け継がれている。しかし発売から3年を経た今、ストリームライナーのフォルムがよりスリムになり、39mmという小振りなプラットフォームをベースに絶妙に調整をし、新しい時刻表示のみの時計に生まれ変わった。
H.モーザー ストリームライナー・スモールセコンド ブルーエナメル
最も顕著な変更点は、これまでセンターセコンドのモデルがいくつかあった新型ストリームライナーに、新たに印象的なグラン・フーエナメル文字盤を採用したことだ。“アクアブルー”と名付けられたこの色は、泡立つ深いブルーの水面のような色合いをしており、オンブレ効果を得るべく3つの顔料を12回焼成しているという。最近のH.モーザーのいくつかのリリースのように、ダイヤルにサインはない。(ブランドCEOである)エドゥアルド・メイラン(Edouard Meylan)氏はかつて、文字盤の名前ではなく、時計そのものがブランドの品質を示すのに必要な古い懐中時計を見て、このアイデアを思いついたのだと私に語ったことがある。しかし、このブランドの最近のグラン・フーダイヤルとは異なり、このダイヤルは6時位置にオフセットされたスモールセコンドが、サーキュラーパターンを持つラッカー仕上げのインダイヤルに配されている。
ただ、これが最も重要な変更ではないかもしれない。ロレックススーパーコピー時計 代引きというのも新しいCal.HMC 500を採用したことで、時計の直径が1mm、厚さが0.9mmと、わずかに小さくなったのだ。この新しい100%自社製マイクロロータームーブメントのサイズは30mm径×4.5mm厚と、21世紀に入ってからのブランド最小ムーブメントとなった。重量感のあるプラチナ製ローターと、より小振りでスリムなコンポーネントを実現した同ムーブメントは、約74時間のパワーリザーブを確保している。
H.モーザー ストリームライナー・スモールセコンド ブルーエナメルに搭載されたCal.HMC 500
ムーブメントのサイズを小さくしたことで、ケースラインがより細長く、洗練されたものになった。オリジナルのストリームライナー・スモールセコンドが発売当時2万1900ドル(日本円で約330万円)だったのに対し、新作は534万6000円(税込予価)と大幅な値上げになったが、最終的にこのブランドを購入する理由を探していた潜在的なH.モーザーファンにとっては、文字盤と新しいムーブメントにそれだけの価値があるかもしれない。
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我々の考え
すべてのカードを切った最後、H.モーザーは小さなストリームライナーの新作を発表すると言ったとき、私はかなりわくわくした。この時計は、市場で大流行し続けているブレスレット一体型のスポーツウォッチに代わる、斬新な選択肢を提供してくれるからだ。しかし、洗練されたフォルムと興味深いブレスレットのデザインにもかかわらず、私の好みには少し大仰すぎて、手首にも少し大きいと感じていた。
H.モーザー ストリームライナー・スモールセコンド ブルーエナメルのダイヤル
直径や厚さを1mm変えるだけで世界が変わるとは言わない。どの時計においても、その1mmが“大きすぎるよ、ちょっと待って”、という瞬間になることはあまりないのだ。しかしこの場合、グラン・フーエナメルがどれほど印象的であろうと、この1mmがそれ以上の効果をもたらし、文字盤よりもストリームライナー自体のほうがはるかに優れている強く主張できる。
H.モーザー ストリームライナー・スモールセコンド ブルーエナメルのダイヤル
グラン・フーは本当に素晴らしいけどね。
H.モーザー ストリームライナー・スモールセコンド ブルーエナメルの製造過程
Photo: courtesy of H. Moser
ブランドの観点から見ると、サイズはモーザーにとって制限される要因であり、それの限界はほぼムーブメントにのみかかっていた。以前エドゥアルド・メイラン氏は、長いあいだ、より小さなムーブメントを推し進めてきたと語っていた。そしてH.モーザーが、最初から最後まで小規模なマニュファクチュール(コンプリケーションを含む)で成し遂げたことは素晴らしいことだったが、なかでも今回の新しいHMC 500は、これまでで最も重要な成果のひとつかもしれない。また、将来的には徐々に小さなムーブメントも製造できるようになるという可能性も秘めている。
H.モーザー ストリームライナー・スモールセコンド ブルーエナメル
ムーブメントを小さくすることで、モーザーは時計のラインを洗練させるのに十分なだけのケースシェイプを削ることができ、それはすぐに改善された。ケースの側面は上から下へ、ダイヤルからベゼルへと滑らかで、ケースとブレスレットの境界もシームレスなものになっている。厚さ8.1mmという夢のストリームライナーほどではないが、そのレベルに達しつつある。
H. Moser Streamliner
ムーブメントのデザインだけでなく、仕上げも素晴らしい。私はモーザーのアンスラサイトのトーンと、それがほかのムーブメントの部分とどのように調和しているか見るのが大好きで、内角とスケルトナイズはムーブメントに対する自身の評価を高めている。
H.モーザー Cal.HMC 500
H.モーザー ストリームライナー・スモールセコンド ブルーエナメルのマイクロローター
奇妙なことに、私が最も迷っているのはグラン・フーのフュメダイヤルである。誤解のないように言っておくが、色も質感も仕上がりも美しいと感じる。スモールセコンドの腕時計も普段は好きだ。しかし、グラン・フーエナメルは純粋で途切れることのないフォルムがいい。スモールセコンドのインダイヤルが独立しているのは、実物だと写真ほど気にならなかったが、スモールセコンドを完全に排除して文字盤だけ独立させる選択肢も見てみたかった。
そして、みんなも感じるかもしれないが、私が抱く最後の疑問は買い手が価格にどう反応するかである。新しいムーブメントとエナメル文字盤の芸術性がもたらす、潜在的な価値は理解できる。しかし3万ドルを超えたことで、ストリームライナーは新たな価格帯となり、厳しい競争にさらされることになった。私見ではあるが、仕上げは素晴らしいものの、それを理由に価格をつけることは、それを考慮しない多くの消費者にとって、メインとなるデザインに魅力を持つかもしれない時計が売りにくいものだといつも感じている。
現在のストリームライナーは、ロイヤル オークやノーチラスのような一般的に入手困難な腕時計に代わる、より手頃で独立した代替品という位置づけではなく、(ロイヤル オークの)16202の価格と拮抗している。また、それと同じくらい入手困難になっており、何人かの読者が“スモークサーモン”ダイヤルを入手するのを手伝ってほしいと、Instagramにメッセージを送ってきたこともある(念のために言っておくが、私には何の力もない)。
ただこのような場合、私はブランドをある程度尊重する。彼らは調査をして市場を知っているから、おそらく彼らが満たすことができるよりもはるかに多くの要求を受けると思う。この時計にはそれだけの価値があるのだ。
基本情報
ブランド: H.モーザー(H. Moser & Cie.)
モデル名: ストリームライナー・スモールセコンド ブルーエナメル(Streamliner Small Seconds Blue Enamel)
型番: 6500-1200
直径: 39mm
厚さ: 10.9mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: 槌目仕上げのアクアブルー グラン・フーフュメエナメル、ラッカー仕上げと円形模様が施されたインダイヤル
インデックス: アプライド
夜光: あり、グロボライト® インサート付き時・分針
防水性能: 120m
ストラップ/ブレスレット: 一体型スティール製ブレスレット
プロパイロットXコレクションを発表して以来、オリスはそれをとことん楽しみ尽くしてきた。その初代ラインナップのなかで、私の個人的なお気に入りは鮮やかなサーモンダイヤルだった。オリスは今年プロパイロットX カーミットを発表し、鮮やかなグリーンダイヤルのデイト窓に月に1度現れる、カエルの笑顔をフィーチャーした。そして今回、オリスはドバイ・ウォッチ・ウィークに合わせ、チューリッヒの研究所との共同研究によるレーザー技術を駆使し、これまでに見たことのないダイヤルを備えたプロパイロットX “レーザー”を発表した。
まずは最初にそのダイヤルの話から。オリスによると、角度によって光を受けて色が変化するダイヤルを作るために、製造工程上で斬新なレーザー技術が使われている。オリスはこの加工について、光をさまざまな組成に分割する表面加工を施すことで、時計を見る場所によって虹のような効果を生み出すと説明している。赤の光波は打ち消され、緑と青の光波は反射されることで、ダイヤルのクールなグラデーションが生まれるのだ。ロゴとインデックス、ミニッツトラック、スーパーコピー時計ダイヤル上のテキストにもレーザー加工が施され、立体的な効果を与えている。
ダイヤル以外に目を向けると、“レーザー”はプロパイロットXのおなじみのフォルムに、39mm径のチタンケースとそれにマッチするブレスレットを採用している。内部にはオリスのマニュファクチュールキャリバー400が搭載され、5日間という驚異的なパワーリザーブを誇る。2020年にキャリバー400を発表した当初は、性能に関する不満や批判もあったが、現時点ではすべて解消されているようだ。そして今回の発表では、ちょっとした微調整が加えられた。
オリス プロパイロットX “レーザー”の希望小売価格は81万4000円(税込)で、HODINKEE Shopを含むオリス正規販売店で購入可能だ。
このチタンダイヤルはブルーからグリーン、パープルまでの美しいグラデーションを描くが、オリスの説明によると、実はダイヤルには色の顔料は使われていない。その代わり、レーザー処理によってチタンに変化が与えられており、反射して戻ってくる光の波が可視光線のスペクトルの特定の部分だけを含むようにしている。さらに、“きらめく”レインボー効果を生み出すために、その他の処理も加えられている。
私はまだこの時計を実際に見たことはないが、優れたダイヤルを作るために採用されたエキサイティングな技術が施されていることは間違いなさそうだ。しかも、パイロットウォッチを完璧にモダンにアレンジしたプロパイロットXに自然とフィットするような仕上がりだ。こうしたダイヤルのデザインをとるのは、オリスが6時位置のデイト窓を廃止する絶好のタイミングでもあった。特に、あるカエルがそこから顔を出していたときなどはあまり気になったことはなかったが、これはシンプルな3針時計にふさわしいダイヤルであり、これ以上のものはなさそうに思える。
新しい“レーザー”の希望小売価格は81万4000円(税込)で、スタンダードダイヤルのモデルは69万3000円(税込)だ(“カーミット”は税込72万6000円で、カエルのバッグがついてくる)。レーザーテクノロジーが駆使されているためにこの値段でも十分と思えるが、約5000ドルというのは現在極めて競争力のある価格帯である。ともあれ、手首の上でレーザーショーを楽しみたい人たちにとって、新たな選択肢ができたことは素晴らしいことだ。プロパイロットXが、漫画のカエルであれ、最先端のレーザーであれ、オリスからの実験的の提案であるならば私は大歓迎だ。
基本情報
ブランド: オリス(Oris)
モデル名: プロパイロットX キャリバー400 “レーザー”
直径: 39mm
厚さ: 12mm
ケース素材: チタン
文字盤色: レーザー加工が施されたチタン
夜光: 針にブラックのスーパールミノバ
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: チタン製ブレスレット
oris propilot caliber 400 movement caseback
ムーブメント情報
キャリバー: オリス キャリバー400
機能: 時間、デイト表示
直径: 30mm
パワーリザーブ: 120時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 21
クロノメーター認定: なし、オリスは1日あたり-3/+5秒の精度と公表している
追加情報: MyOris登録で10年の延長保証
価格 & 発売情報
価格: 81万4000円(税込)
フラテッロ(Fratello)とフォルティス(Fortis)がタッグを組み、リサイクルステンレスを使用した両者にとって初のカプセルコレクションを発表する。もしあなたが、この記事をクリックするのがちょっと遅くて、買い逃してしまっていたのではないか……と心配しているなら、朗報も用意している。
Fratello Fortis
フラテッロとフォルティスによる新作フリーガー F-43 バイコンパックスは、直径43mm、ラグからラグまでの長さが55mm、厚さ15mmのパイロットクロノグラフだ。200m防水を備えているため、空の散歩ではなく海水浴に行くことになった場合でも安心だろう。ブラウンのダイヤルにはサテン仕上げの木目が施され、5分間隔で夜光塗料を塗布した太めのミニッツトラックや、9時位置にランニングセコンド、3時位置に30分積算計が配されている。また、スーパーコピー時計 優良サイトコインエッジ風の刻みが入った両方向回転式の12時間ベゼルは、24クリックで第2時間帯を12時間表示で知らせてくれる。
Fratello Fortis
ムーブメントにはフォルティスのUW-51 パフォーマンス(ベースはセリタSW510)を使用しており、パワーリザーブは約48時間。価格は税別で2980ユーロ(日本円で約47万2300円)となっている。そして今作で最も素晴らしい点は、もしあなたが発売から3カ月後に買い逃したことを後悔するような人であったとしても、それをカバーするできるということだ。フラテッロ × フォルティス フリーガー F-43 バイコンパックス アンバーブラウン カプセルコレクションは現在25本が出荷可能で、その後さらに25本が1~2週間以内に入手可能となり、さらに6カ月後には50本の追加生産が決定されている。つまりカプセルコレクションは今後も入手可能ということだ。
我々の考え
この時計を実際に見る機会にはまだ恵まれていないが、確かに“フリーガー”のデザインに忠実で、“T(バイコンパックスとデイト表示による)”を体現しているように見える。大きく力強く、視認性に優れている。これは優秀なフライトクロノグラフにとって重要なポイントだ。
Fratello Fortis
私はパイロットウォッチについて強いこだわりを持っている。その重要なポイントのひとつは、コックピットで使うならクロノグラフが必要だということだ。視覚的な目標点がなく、スピードや距離を計算し、ターンを計測しなければならないような状況での立ち往生はあってはならないことだ。少なくともクロノグラフは要る。写真で見る限り十分な視認性を備えており、夜光も目立つので、いざとなったらこの時計に頼れば安心だろうと思っている。
Fratello Fortis
サテン仕上げで木目調のダイヤルは、これがヴィンテージウォッチではなく、ヴィンテージの時代感を楽しむための時計であるという感覚に拍車をかけている。ただひとつだけ言うならば、直径が大きいぶん、もう少しだけ薄くしてほしかった。15mmとかなりの厚みがあるものの、もしかしたら手首にしっくり馴染むかもしれないが。どちらにしろ、フラテッロの 友人たちによる比較的リーズナブルでおもしろいリリースである。
Fratello Fortis
基本情報
ブランド: フォルティス(Fortis)
モデル名: フラテッロ × フォルティス フリーガー F-43 バイコンパックス
直径: 43mm、ラグからラグまでは55mm
厚み: 15mm
ケース素材: リサイクルステンレススティール
文字盤色: アンバーブラウン、縦方向にサテン仕上げ
夜光: 不明
防水性能: 200m
ストラップ/ブレスレット: ブラウンのハイブリッドFKM(フッ素ゴム)とファブリックによるストラップ、ピンバックル付き、ラグ幅21mm
Fratello Fortis
ムーブメント情報
キャリバー: フォルティス UW-51 パフォーマンス(セリタSW510ベース)
機能: 時・分・秒表示、クロノグラフ、デイト表示
パワーリザーブ: 約48時間
巻き上げ方式: 自動巻き
価格 & 発売時期
価格: 2980ユーロ(日本円で約47万2300円、税別)
発売時期: フラテッロショップにて販売中
限定: 初期ロットが25本で、さらに25本がその1~2週間以内に出荷。さらに50本のロットは製造から発送まで約6カ月を要する。